UIの評価方法について

拝啓、スマイリーさん。

お元気ですか、デザネス(@dnwjp)です。

ユーザビリティを評価して問題点を洗い出しよりよいユーザビリティを実現したい場合には第三者的に見る指標が必要になると思います。

完全な第三者として、アンケートを行ったりユーザーテストを行うと別のリソースやコストがかかってしまいます。

もちろんそれらの手法を取り入れられればそれに越したことはないですが、なかなか実現が難しい場合には比較的早い段階からできるだけリソースをかけずに評価手法を用いてよりよいユーザビリティを目指したいと思います。

そんなわけで、今回はUIの評価手法のヒューリスティック評価についてです。

「UIの評価手法」書きましたが、当然のことながらUIのユーザビリティの評価手法です。

ユーザビリティの評価手法には

  • 定量的評価手法
  • 定性的評価手法

の2つに分類されます。

制作会社などの制作をする立場の場合は制作している側の人間だけで評価できる定性評価手法であるヒューリスティック評価を利用すると良いでしょう。

ヒューリスティック評価

デザイナーやユーザービリティエンジニアなどの既知の経験則(ヒューリスティック)などに照らしあわせてインターフェースを評価して問題を明らかにします。

方法

  1. 使用するヒューリスティックを決定する
  2. 評価者(複数人3名〜5名が標準的)が個別に問題点をリストアップする
  3. 評価者ミーティングを行なって互いに評価結果を報告し問題点を整理する

使用するヒューリスティック

ユーザビリティ5原則

  1. 『学習しやすさ』直感的かつ簡単に使用することが可能か
  2. 『効率性』ユーザーが目的をどれだけ効率的に行えるか
  3. 『記憶しやすさ』使い方は覚えやすいか
  4. 『間違えにくさ』間違いを起こしにくいか、また起こしても簡単にやり直せるか
  5. 『主観的満足度』ユーザがサイトを利用して楽しいと思い満足できるか

ニールセンのユーザビリティ10原則

  1. システム状態の視認性を高める
  2. 実環境に合ったシステムを構築する
  3. ユーザーにコントロールの主導権と自由度を与える
  4. 一貫性と標準化を保持する
  5. エラーの発生を事前に防止する
  6. 記憶しなくても、見ればわかるようなデザインを行う
  7. 柔軟性と効率性を持たせる
  8. 最小限で美しいデザインを施す
  9. ユーザーによるエラー認識、診断、回復をサポートする
  10. ヘルプとマニュアルを用意する

以上のようなヒューリスティックを用いてチェックリストを作成し、開発しているUIのユーザビリティを評価します。

おわりに

ヒューリスティック評価は被験者を必要とせず、仕様書やプロトタイプなどの比較的早い段階で評価でき、短時間で行えるためプロジェクトの初期段階からユーザビリティの問題点の洗い出しに重宝するでしょう。

自分自身でも今デザインしているものがこのヒューリスティックの一覧と照らしあわせてみてどのように評価できるかを自分で第三者的に見てユーザビリティの問題点を洗い出せ、よりよいユーザービリティの実現に近づけるのではないでしょうか。